かぼちゃの描き方 鉛筆で丸く立体的に描くステップ
平らに見えないかぼちゃの描き方。つぶれた球、カーブしたうね、ひとつの光、くぼみに収まるヘタ。紙と鉛筆で、順番どおりに描けます。

平らではなく、丸くずっしりと見えるかぼちゃの描き方は、こうです。まずつぶれた球を薄く取り、うね(縦の筋の間のふくらみ)を両端に向かって細くなるC字のカーブで描き、ヘタを上のくぼみに埋めこみます。そして溝を濃くする前に、ひとつの光源からかぼちゃ全体に陰影をつけます。多くの解説はこの最後の順番を飛ばしてしまいますが、しま模様の円と、テーブルにどっしり乗ったかぼちゃの違いを生むのはここです。
この記事は、子ども向けの工作ではなく、鉛筆と紙を手にした大人のためのガイドです。描く前に観察すること、最初の薄い形から影までの9ステップ、おまけのジャック・オー・ランタンの顔、写真を見て描くコツ、かぼちゃが平らに見えてしまう失敗をまとめました。所要時間は30分から60分ほどです。
用意するもの
- 鉛筆: アタリ線用にHB、中間の調子に2B、いちばん暗い溝と接地の影に4Bか6B。鉛筆が1本しかなければ、その1本で筆圧を変えれば大丈夫です。
- 練り消し(灰色で柔らかく、形を変えられる消しゴム)。ハイライトを抜くのに使います。修正には普通のきれいな消しゴムで十分です。
- 紙: コピー用紙で問題ありません。表面がなめらかな紙ほど、調子がきれいにつながります。
- 本物のかぼちゃとライト1つ。 机に乗る小さなかぼちゃは、今月いちばんの先生です。ライトを1つだけ横のやや上に置き、天井の照明は消しましょう。光が1つなら影の側がはっきりし、光が複数あると影がごちゃごちゃになります。
ハロウィン用のオレンジのかぼちゃがなければ、スーパーの緑のかぼちゃでも同じ手順で描けます。緑のかぼちゃはオレンジより少し暗い中間の調子になるので、全体のトーンを一段濃くするだけです。
かぼちゃは目の高さより少し下に置き、上面とヘタが生えているくぼみが見えるようにします。写真しかない場合は、先に「写真を見てかぼちゃを描く」の章を読んでください。
描く前に見る:かぼちゃをかぼちゃらしく見せるもの
2分間、ただ見てください。3つの観察で、仕事のほとんどが終わります。
- 高さより横幅が広い。 腕をまっすぐ伸ばして鉛筆を持ち、片目を閉じて横幅と高さを比べます。丸いかぼちゃの多くは、はっきりと横に広いはずです。自分のかぼちゃを測って「横幅は高さの1.5倍」のようにメモしておきましょう。真ん丸に描くと、いちばん早くボールに見えてしまいます。
- うねは線ではなく、ふくらみ。 ひとつひとつのうねは、皮をむいたオレンジの房のような丸いふくらみで、見えている線はその間の溝にすぎません。こちらを向いたうねがいちばん幅広く見え、端のうねは向こうへ回りこむので細く見えます。
- 上はへこんでいる。 ヘタはくぼみの中に生えていて、すべてのうねがそこへ向かって下りていきます。少し上から見ると、このくぼみは小さな楕円に見えます。上面をそれらしく見せる鍵はこの楕円です。
鉛筆で描くうえでもう1つ大事なこと:オレンジは中間の明るさです。目を細めると、かぼちゃは明るい側と暗い側をもつ中くらいのグレーになります。つまり、かぼちゃのほぼ全体に陰影をつけ、紙の白を残すのはハイライトだけです。
かぼちゃの描き方 ステップごとに
ステップ6までは、すべての線を薄く描きます。薄い線は直せますが、濃い線は間違いを固めてしまいます。
1. つぶれた球のアタリを取る
HBで、テーブルに接する下側を少し平らにした横長の楕円を薄く描きます。横幅と高さを比べ、手間がかからない今のうちに直しましょう。奥にテーブルの縁として薄い横線を1本引くと、かぼちゃの置き場所ができます。
2. 中心線と上の楕円を加える
楕円の中央に縦の中心線を引きます。かぼちゃやヘタが傾いていたら、線も一緒に傾けます。上のほうの中心線上に、小さく平たい楕円を描きます。これがヘタの生えるくぼみの縁です。上面が平たく見えるほど、この楕円も平たくします。
楕円がふらつくなら、鉛筆で描くマグカップのレッスンがよい練習になります。マグカップも同じような楕円で組み立てられていて、ステップごとの絵を確認できます。
3. うねをC字のカーブで、中央から外へ描く
まず正面を向いたうねから。上の楕円から下まで、中心線の左右で外側にふくらむ2本のカーブを、かっこのように描きます。次にその両隣のうねを、少し細く、カーブを強めて描き、さらにその外側をもっと細く描きます。いちばん左と右のうねは、裏側へ消えていく細い帯です。
どのカーブも上の楕円から始まり、下の中央近くで終わるように、かぼちゃの丸い胴体に沿わせます。本物のかぼちゃは左右対称ではないので、見たとおりに描きましょう。こちらは太いうね、あちらは細いうね、という具合です。
4. なめらかな楕円を、でこぼこの輪郭に変える
本物のかぼちゃの輪郭を見てください。うねのひとつひとつが縁を少し外へ押し出しているので、輪郭はとくに上側で、ゆるやかなでこぼこの連なりになっています。そのでこぼこで輪郭を描き直し、下にあるなめらかな楕円を消します。この小さな変更だけで、どれだけ陰影を重ねるよりもリアルになります。
5. ヘタをくぼみに収める
かぼちゃのヘタは、短く太く少しねじれた円柱で、縦に筋が通り、実とつながるところで広がり、先は切り口か折れた形で終わります。上の楕円から生えるように描き、くぼみの奥側に重ねます。切り口には小さな楕円か不規則な形を加えましょう。手前のうねがヘタの根元を少し隠すようにすると、上に乗っているのではなく、くぼみに沈んで見えます。
6. 光の向きを決めて、ベースの調子を置く
ライトの位置、たとえば左上を確認し、最後までその向きを守ります。HBか2Bで、かぼちゃ全体を薄く均一な調子で覆い、紙の白はいちばん明るいところだけに残します。たいていは光にいちばん近いうねの上部です。このベースの調子が、オレンジをグレーに置きかえたものです。
次に、かぼちゃをなめらかなボールだと思って、大きな影の側に陰影をつけます。光と反対側を暗くし、その側の下の縁の少し手前の帯をいちばん暗くします(明暗境界のいちばん濃い影)。うねをまたいで、まとめて塗ってください。この1つのステップが、かぼちゃを丸く見せます。陰影のあるりんごのレッスンをやったことがあれば、考え方はまったく同じです。

7. うねを1本ずつ、小さな円柱のように塗る
今度はうねを1本ずつ、独立した丸い形として扱います。どのうねにもライトに向いた明るい側と、向こうへ回りこむ暗い側があり、溝がいちばん暗くなります。2Bで、地球儀の経線のように、うねのカーブに沿って上から下へ短いストロークを重ねます。形に沿ったストロークは立体を描き、でたらめな塗りは形を平らにしてしまいます。
大事なのは、溝がすべて同じ濃さではないことです。光の側では溝はやわらかいグレーで、ほとんど消えかけています。影の側では深く暗くなります。4Bや6Bを使うのは、影の側のいちばん深い溝と、ヘタのまわりのくぼみの内側だけです。
8. 落ち影でテーブルに置く
光と反対側に、かぼちゃがテーブルに落とす影を描きます。かぼちゃがテーブルに触れているところをいちばん暗くし(接地影と呼ばれる、ほぼ黒の細い線)、離れるにつれて明るく、やわらかくします。この暗い接地の線がないと、かぼちゃは浮いて見えます。
影の側でテーブルのすぐ上は、少し明るく見えることがよくあります。テーブルからの照り返しです。練り消しでそっと明るくしますが、光の側のどこよりも暗いままにしておきましょう。
9. ヘタと細部を仕上げる
ヘタも同じ光の考え方で塗ります。筋に沿った線、ライトから遠い側は暗く、切り口は明るく。練り消しを指でとがらせて、手前のうねの上にいくつかハイライトを抜きます。傷や斑点があれば少し描き足して、そこでやめましょう。
2メートルほど離れて見るか、絵を撮影して左右反転してみます。最初の3つを確認してください。高さより横幅が広いか、うねが端に向かって細くなっているか、上がへこんでいるか。
おまけ:ジャック・オー・ランタンにする
かぼちゃよりずっと前、イギリスやアイルランドではカブや飼料用ビートをくり抜いて、顔を彫ったランタンを作っていました(歴史はWikipediaで読めます)。かぼちゃのほうが彫るのも描くのもずっと楽です。描いたランタンを本物らしく見せるポイントは3つです。
- 顔は曲面の上にある。 うねと同じようにかぼちゃを回りこむ目の線を薄く引き、その上にパーツを置きます。横のうねにある目は、正面のうねの目より細くなります。
- 彫った穴には厚みがある。 かぼちゃの壁は厚いので、穴の片側には切り口の断面が細く見えます。この細い帯を描くだけで、穴がシールのように見えなくなります。
- すべては光で決まる。 昼間は、穴がかぼちゃのいちばん暗い形です。暗い部屋で中にろうそくを灯すと逆になります。穴と切り口は紙の白のまま残し、かぼちゃの外側を暗く、穴の近くほど明るく塗りましょう。
写真を見てかぼちゃを描く
手元にかぼちゃがない、あるいはライトの下で1時間じっとしていてくれない。そんなときは写真で大丈夫です。横から光が当たり、背景が無地で、上面がよく見える写真を選びましょう。いちばんいいのは自分で撮った写真です。かぼちゃのことがわかっていて、目の高さより少し上から撮れます。簡単なチェック:写真を白黒にして見てください。影の側と光の側がはっきり違うグレーなら、描きやすい写真です。
写真は奥行きを平らにするので、最初の3つの観察にいっそう頼りましょう。横幅を測る、くぼみを見つける、横のうねを細くする。
ステップごとの道筋がほしければ、Sketchwiseは選んだどんな写真も、自分のかぼちゃの写真も含めて、ステップごとのガイド画像つきの段階的なレッスンにしてくれます。スタイルは鉛筆スケッチやリアルなグラファイト、レベルは初級、中級、上級から選べます。描くのはあくまで本物の紙の上で、スマートフォンは紙の横に立てておきます。任意の途中チェックで紙を撮影すれば、丸すぎる胴体のような序盤のミスが陰影の段階に持ちこまれる前にアドバイスがもらえます。最終レポートでは比率や陰影などが採点され、次に練習するドリルも提案されます。うねがどうしても合わないときは、なぞりモードがカメラのライブ映像に今のステップを重ねて表示するので、紙と見比べられます。
よくある失敗と直し方
| 失敗 | どう見えるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 真ん丸の円 | 線の入ったボール | 測る:高さより横幅を広く、底を平らに |
| まっすぐ、または等間隔のうね | しま模様のビーチボール | うねをかっこのように曲げ、端ほど細く |
| なめらかな輪郭 | 風船 | うねごとに輪郭を小さくふくらませる |
| 上に刺さっただけのヘタ | ボールに刺した棒 | くぼみを描き、うねをそこへ下ろす |
| 溝を全部濃く描く | 平らなしま模様 | まず大きな影の側を塗り、光の側の溝はやわらかく |
| 溝だけに陰影 | 紙のように白っぽいかぼちゃ | 全体にベースの調子を置く。オレンジは中間の明るさ |
| 接地影がない | テーブルの上に浮いたかぼちゃ | 触れているところにごく暗い細い線 |
| 全体を濃い輪郭線で囲む | 切り抜いたシール | 影の側で縁をつくり、光の側の縁は明るく |
かぼちゃで3日間の練習プラン
1枚の絵からも学べますが、3枚ならずっと多くを学べます。今週いくつか夜の時間があれば:
| 日 | 時間 | 描くもの |
|---|---|---|
| 1 | 15分 | 同じかぼちゃを高さを変えて3回、手早くアタリだけ(ステップ1から5):目の高さ、少し上から、真上から |
| 2 | 20分 | 3つの調子だけで描く明暗の練習:紙の白、中間のグレー、暗い色。細部はなしで、大きな光と影の形だけ |
| 3 | 45分 | 9ステップすべてを通して描き、1日目の絵と並べる |
どの絵にも日付を入れましょう。1日目と3日目を並べるのが、学んだことを確かめるいちばんの近道です。絵を描くこと自体を始めたばかりなら、大人の初心者のための始め方ガイドが、こうした練習を落ち着いた最初の1か月に組みこんでいます。
よくある質問
初心者がかぼちゃをステップごとに描くには?
横長でつぶれた楕円、中心線、そして上にヘタのくぼみ用の小さな楕円を描きます。うねを中央から外へカーブで描き足し、端に向かって細くしてから、ヘタを描きます。溝を濃くする前に、ひとつの光の向きからかぼちゃ全体に陰影をつけ、最後にテーブルの影で仕上げます。
かぼちゃを描くのにおすすめの鉛筆は?
薄いアタリ線にHB、陰影のほとんどに2Bがあれば、ほぼすべてまかなえます。いちばん深い溝と接地影には4Bか6Bが役立ちます。ハイライトは練り消しできれいに抜けます。
かぼちゃの絵を立体的に見せるには?
まずかぼちゃ全体をひとつの丸い形として、光の側と影の側をはっきり分けて塗り、そのあとでうねを1本ずつ小さな丸い形として塗ります。溝は光の側ではやわらかく、影の側では暗くし、テーブルに触れるところに暗い接地影を入れましょう。
かぼちゃのうねは何本描けばいい?
かぼちゃによって違うので、自分のかぼちゃに見えている本数を数えてください。本数よりも大切なのは、正面のうねが幅広く、横のうねが細く見えることです。それがかぼちゃの丸みを生みます。
本物ではなく写真を見てかぼちゃを描いてもいい?
はい。横から光が当たり、上面がよく見える写真を選び、白黒にして光の側と影の側がはっきり分かれているか確かめましょう。とはいえ本物のかぼちゃがあれば、それがいちばんの先生です。頭を動かすと、うねがどう曲がっているかが見えるからです。



