資料なしで描く方法(最初は資料を使うところから始まります)
資料を見ずに想像で描くには。記憶が「記号」を描いてしまう理由、視覚のストックの作り方、紙で進める4週間の練習計画を紹介します。

想像で描くには、まず視覚のストックをつくります。数週間、実物や写真を描いて、形、比率、光の当たり方を頭に蓄えます。そのうえで記憶から描き、元の物と見比べます。資料なしで描く力は、資料の代わりではなく、資料を使って育てるものです。
なぜ想像すると記号になってしまうのか
マグカップを思い浮かべると、取っ手と円柱は「見える」のに、口の幅が高さの何割かは出てきません。記憶は、見分けるために必要なものを覚えていて、絵に必要なものは覚えていません。2016年のレビューも同じことを述べています。知覚と、記憶にある記号(目はアーモンド形、など)が、描くものを決めます。解決策は、まずよく見ることです。そうすれば記憶が、もっと良い材料を返してくれます。
資料を見るのはズルでしょうか。いいえ。行き詰まったらちらっと見て、問題を解いたらしまいます。
記憶トレーニング

- 観察 2分
- 隠す
- 記憶から描く 5分
- 比べて直す点を3つ印
- 描き直す 5分
最初はマグカップ、水差し、洋なしなど、単純な物で始めます。隠す前に、どんな形でできているかを声に出し、比率を3つ書き留めます。同じ題材で数日くり返し、そのあと変えます。
先に育てたい5つの力
- 基本の形箱、球、円柱、円錐を3つの視点から。
- 比率身近な物10個を鉛筆で測り、比を紙に書きます。
- 光と影ライトの下で卵を塗り、次に光を反対側にします。
- 重なり単純な形を重ねて、新しい物をつくります。
- 視覚の記憶上の記憶トレーニング。
見たことのない物を描くには
自分が知っている形に分解し、資料は細部のために取っておきます。まずは架空のマグカップで試しましょう。背が高く、先がすぼまり、かご型の取っ手がついたものです。
- 変える点を決める(背が高い、すぼまる、取っ手が上)。
- 変えてはいけない点を守る。 口は楕円のまま、壁には厚みがあります。
- 単純な形で組む。 円錐、平たい楕円、半円を使います。
- 光の向きを1つ決めて、陰影をつけます。
- 解決できない部分だけ資料を見る。 たとえば、かごの取っ手がどうつくか。
4週間の計画
- 1週目形と比率。マグカップで記憶トレーニング。段階の見本は鉛筆のマグカップのレッスン。
- 2週目光と影。りんごで記憶トレーニングをして、陰影つきりんごのレッスンと見比べます。
- 3週目重なりと組み立て。楕円で鳥を組み立て、記憶から描き直します。
- 4週目創作。マグカップ、ティーポット、ランプを考えます。20枚を並べて、いちばん伸びた力を言葉にします。
段階を追える見本は、鉛筆のマグカップのレッスン、陰影つきりんごのレッスン、カートゥーンの鳥のレッスンにあります。1日ごとに進めたいなら、創作の日もある初心者向け30日チャレンジがおすすめです。
Sketchwiseの使いどころ
Sketchwiseは「資料」の側を受け持ちます。選んだ写真を、ステップごとにガイド画像がつくレッスンに変え、「もう一度描く」でレッスンをくり返して試行を見比べられます。数日後にステップを見ずにレッスンを描き直せば、ガイドを外した記憶トレーニングになります。描くのは本物の紙で、スマートフォンは紙の横に立てかけます。
絵を一から始める方は、大人の初心者のための始め方ガイドへ。遅すぎないか心配な方は、こちらの記事をどうぞ。
よくある質問
想像で絵を描けるようになるには?
まず実物や写真を見て描き、そのあと記憶トレーニングをします。想像力は、すでに蓄えたものを組み合わせ直すことしかできません。
資料を見て描くのはズルですか?
いいえ。芸術家は何世紀も観察から学んできました。行き詰まったらちらっと見て、解決したらしまいます。
記憶から描けるようになるまでどのくらいかかりますか?
4週間の計画で目に見える上達が期待できますが、習熟までは言えません。日付入りの紙を見比べて確かめてください。





